アメリカ式管理のジレンマ2
システム化すれば、そこがゴールで全てが終わると、おそらく全ての人は思っていたと思います。もちろん私も思っていました。
しかし、本当のところ、システムは形があるために、成立するとともに「変化」という砂嵐に晒されることになる。システムという大きな果実に酔いしれる私たちは、この事実を見落とし、もしくは全く見えなくなってしまう。
この最たるは日本の年金制度ではないだろうか?開始してから、60年近くもの間、そのシステムを信じて疑わなかったと思います。つまるところ、世の中が変わるとは思っていなかったのである。そしてシステムはその変化に対応できるように変えていかないといけないことに気がつかなかったのである。
中国式管理は、えらいすごいことを言うものである。「計画の立案から、計画の決議討論、計画の着手施工に至るまで、すでにいくつもの変化が生じ、計画を部分的に調整せざるを得ないようにさせている。」
日本人や、長く日本に住む者としては、計画が可決された後も変更どころか、変わらなければならない、とは夢にも思わないものであります。