中国式管理ブログ

ー被管理者のための管理の教科書ー

#家にいよう。人間らしさ、グレーゾーン。

 コロナも、もう少しで終わろうとしています。家にいなければならないのも、もう少しの我慢です。我々はみんなで一つの勝利をつかみ取ろうとしています。もちろん、その先もしばらくはウィルスに気を付け、手洗い、消毒に勤しまなければならない。

 しかし、今回で我々は初めて、戦争よりも現実味のある脅威にさらされ、毎日外出には常にマスクをつけなければならない窮屈な生活を強いられた。ハリウッドの映画によく描かれる物語が目の前に展開され、人類はまだ新たな展開に差し掛かったのではないかと思いを馳せずにはいられない。まあ、映画よりは程度が軽く済んで良かったようにも思います。

 ウィルスとの戦いは今後、人類にとって中心に代わるだろう。ここ10数年での経済のグローバル化により、ヒト・モノ・カネの大移動で、我々は恩恵を受けると同時に、ウィルスの拡散も対岸の火事では済まなくなってきていると思います。今後もそのことを忘れずに、向き合って生きていかなければならないと言わざるを得ません。

 さて、開店前にお店に着いたら、あなたならどうするでしょう?待つ、営業時間にまだ戻ってくる。

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 第3の選択。西洋的にルールをしっかり守る我々では、なかなか思いが至らないことだと思います。あなたは受け入れられるでしょうか。

 私は過去に父親の心臓の手術の際、買い漏れた手術に使う必需品を母親が、営業開始前の病院の売店に買いに行ったことがあります。最初はやはり時間外で売ることはできないということでしたが、手術の事情を知ると時間外にもかかわらず、売って頂きました。時々の事情、状況によって物事は一定ではなく、変わるようです。

 物事は白黒はっきりつけられると思っていますか?その間にあるグレーゾーンにお気づきではないでしょうか?

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 同じことでも、赤の他人がやるのでは許せないが、友人がやると許せてしまうことってありますよね。立場が変われば、同じことであっても感じ方が変わってしまう。人間は感情に左右される動物である。白と黒の間に実は、黒でも白でもよく、黒でも白でもないグレーの部分が存在する。このことは我々がよく見落としてしまう点である。

 そして同時に目を背きたがる事実である。しかし、むりやりに白か、黒かをはっきりさせようとすると、人の感情を傷付け、時として反発を招いてしまう。そのとき白黒がはっきりさせたとしても、人の心にしこりを残し、誰も気分はよくない。そこで明らかな、もしくは密かに反発を受けることになってしまう。なんら意味をなさない。

 これも近代化のジレンマで、理屈的に正しくても感情的に受け入れられないものがあります。西洋の近代化もまた、人間の個々の事情、感情を削ぎ落として、一定の公式、定理にたどり着いたように、人間感情を排除して成長してきたという特徴があります。グレーゾーンも、奇異なモノではなく、人間らしさなので、そのことを忘れずに向き合っていかなければならないと思う。